20日に就任した台湾の頼清徳(ライチントー)新総統が中国を名指しで批判した就任演説をめぐり、中国側の高官や官製メディアは22日までに連日批判を繰り広げている。「台湾独立派の本性をあらわにした」として新政権と対話を拒む姿勢を鮮明にしている。
- 新総統演説、中国どう受け止めた? 外交トップが見せた統一への決意
頼氏は演説で中台関係の「現状維持」方針を明言したものの、「中華民国台湾は主権独立国家」「中華民国は中華人民共和国と互いに隷属しない」などと統一を目指す中国と真っ向から対立する主張を展開。中国の軍事的脅威を「国際的な問題」だとして、脅しをやめるよう求めた。
外交部門トップの王毅(ワンイー)・共産党政治局員兼外相は21日、カザフスタンで開催された中国とロシアが主導する地域協力枠組み「上海協力機構」の会議で、「頼清徳とその仲間が民族と祖先を裏切った醜い行いは恥ずべきものだ」と非難。「どんなにあがいても、中国による統一は阻止できない」と強調した。王氏は20日も「台湾島内の情勢がどう変わろうとも、台湾が中国の一部という事実は変えられない」などと統一への決意を語っていた。
演説の紹介記事はなし
台湾政策を担う国務院台湾事…